大量保有報告書と株券の消費貸借契約

今まで知らなかったのでメモ。こちらと合わせて。



共同保有者間消費貸借契約(貸株)している場合、大量保有報告書/変更報告書に記載される保有割合は、実際よりも大きくなる



貸方には引渡請求権があり、借方も議決権・処分権があるため、両者で保有扱いとなってしまう。



仮に、ゴールドマン・サックス・インターナショナルが、ゴールドマン・サックス・アンド・カンパニーに7%の株を貸しただけで、共同保有者としての保有割合は7%増加する。



なので、消費貸借が絡む大量保有報告で保有割合が増加したからといって、提出者がその銘柄を買い増したと捉えるのは危険



なお、上記のケースでゴールドマン・サックス・アンド・カンパニーがさらに他の共同保有者に株を貸した場合、さらに共同保有者としての保有割合は増加してしまう。



この問題は政府も認識しており、すでに改正案が国会を通過。いずれ修正される予定。



○参考URL / e-gov・金融庁

証券取引法

株券等の大量保有の状況の開示に関する内閣府令

公開買付制度等ワーキング・グループ(第6回)関係資料[PDF]



コメント

  1. はじめまして
    不覚にもまったく知りませんでした。

    しかし、非常にためになりました。
    ありがとうございます。

  2. yuraku_love より:

    うーむ。わたしもそれは知りませんでした。
    トータルでは何も変わっていないのに、表示上比率が上がるということですか。それは確かに問題だ…

  3. gotospace より:

    BL2341様、ゆうらく様

    意図的にGSが利用しているかは不明ですが、それを見て喜んでいたブログが散見されたので書いておきましたです。(^^;

  4. プーアル より:

    タワーの開示情報の見方を教えてください

  5. gotospace より:

    プーアル様

    こちらを一通りご覧になることをオススメしますよ。
    https://blog.g2s.biz/archives/cat_751448.html

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